ハマイチ・ハーフ こんなことになろうとは・・・

こんにちは 茶々丸です。

無事妻と2人でゴールしたのですが、思いもよらぬことがこの先に待ち受けていました。車に私の「TREK  EMONDA  ALR5」と妻の「TREK  FX3」を載せ、今日の宿泊ホテル「舘山寺 菊水亭」へと向かいます。車の中では、今日の温泉はどんな温泉だろうとか、今日はビールが美味いだろうなあとか、晩飯に鰻は出るかしらとか、まあ2人、それは楽しみにホテルへ向かいました。

15分ほどでホテルへ到着。駐車場へ車を停めフロントへ。フロントでは先客のご老人団体がチェックイン中。少しロビーのソファで休もうか。傍にはウェルカムドリンクのドリンクバーがあり、1杯貰おうかなあと考えてるところへフロントのスタッフから呼ばれてしまいました。チェックインを済ませ、4FLの部屋へ。エスカレーターで2FLまで上がるので、両手に荷物を持ってエスカレーターへ向かいます。

と、その時でした! 何かにつまずいたのです。

踏み堪えることが出来ないまま、「こりゃあ倒れるな、嫌だなあ皆の前で恥ずかしい。」と考えていたら、1歩、2歩と足が止まらないままエスカレーター横の壁にぶち当たり、目に飛び込んで来たのは真っ赤な血の海でした。

妻は大声で「救急車呼んでください!」と叫んでいるし、ホテルのスタッフさん達はバスタオルを何枚も持って走ってくるし、そのタオルも見る見るうちに真っ赤に染まって行きます。私はと言うと、背中にシマノのサイクリングバッグを背負って横になったままです。「ああ自分は頭を切ったのだな、それにしては痛くないな。」とか意外に冷静でした。

しばらくして救急車が到着しました。救急車に乗るのは40年ぶりです。上野でチンピラに目を殴られて乗ったのが最後です。

まあ、意識はあったので、両脇を救急隊員に抱えられて救急車に乗り込み、ストレッチャーに寝かされました。ストレッチャーの第一印象は、「こんなに硬いんだ、もう少し柔らかいと思ってた。」

頭の血が止まらないので、救急隊員の方がずーっと押さえてくれています。「○○さん、○○さんわかりますか?」別の隊員の方は病院を探してくれているようです。最初の病院には断られたみたいです。日曜日ですからね。それでも次の病院は受け入れてくれるみたいでそちらへ向かいます。

どこの病院かはわからないのですが、兎に角着きました。ストレッチャーで運ばれ、テレビでよく見るICUへ。1・2・3! ストレッチャーから手術台へ移されます。そこで先生が「ズボン脱がしていいですか?」 ???なぜ? 頭なのにズボン脱がなくちゃいけないの?  すると先生が察したのか、「血が付いてすごいので脱ぎましょうね」と。 でも・・・ 今履いているのはサイクリングパンツでして、その下はスッポンポンなんです💦 それを先生に伝えると、「サイクリングパンツ高いから切るのは勿体ないですよ。大丈夫ですよ、紙パンツがありますから」と、いとも簡単に仰ってくれるじゃありませんか。看護師さんにサイクリングパンツを脱がされ、紙パンツを履かされました。ついでにサイクルジャージも血で真っ赤っかだったので脱がされました。もうホントにスッポンポンですよ。目も開けられない。顔にタオルが掛かっていて良かった~💦

顔にタオルが掛かっているんです。だから周りに先生が何人いて、看護師さんが何人いるのか何もわかりません。声を聞いて、今傷口を押さえてくれているのは男の先生なんだなくらいしかわかりません。10分、15分と押さえてくれているのですが、なかなか血が止まらないみたいです。傷口が何故か痛くないので、他人事みたいに先生の声を聞いています。

血が止まらないと傷口を縫うことも出来ないんですね。その時です、頭を押さえてくれている男の先生が、「○○先生連れて来て!」と。え?そんなに大変なの??? 貴方では駄目なのですか?

そこへカッコいい女医さんが現れました。まるでドクターXの米倉涼子のように颯爽と登場です。タオルで見えないけれど、私にはハッキリ米倉涼子が見えていました(笑)

「これくらい出来ないでどうするの!」と、まあおそらく先ほどの先生に。ここでは書けないようなことを次々と仰っていました。私が聞いているのにいいのかなあ💦 でもやはり米倉涼子です。テキパキと止血して、傷口も縫い合わせてくれました。

ようやく終わりました。看護師さんが「着替え持って来てないですか?」と。運良く、サイクルバッグの中に着替え一式が入ってました。看護師さんがきれいに体に付いた血を拭き取ってくれています。頭の中では、「これから入院の手続きをするのかな」とぼんやり考えていました。

カーテンに囲まれた中で着替えていると、男の先生が「○○さん、新潟で掛かり付けの病院ありませんか」と。「はあ、肩が痛くて労災病院に掛かっています」と私は答えました。「帰ったら、そこで診て貰ってくださいね。それから破傷風の注射も打って貰ってください。」

「あの、入院しなくていいんですか?」「ああ、止血したからもう大丈夫ですよ。帰って貰って結構です。」先生がニコッと笑って答えてくれました。

薬局で痛み止めを貰い、会計を済ませて、タクシーで今日の宿泊ホテル「舘山寺 菊水亭」へ帰りました。ホテルのスタッフさん達には合わせる顔が無かったけれど、仕方がありません。お詫びを言って部屋に戻りました。もう遅いのに夕食も用意してくれ、妻と二人、気まずい思いでいただきました。当然楽しみにしていたビールも日本酒も飲めることが出来ず・・・

と、まあ大変な「ハマイチサイクリング」になってしまいました。

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